noble. 3rd full album "door"
アッパーな曲が多かった1st "Patterns"、反動でライトな質感に仕上げた2nd "Bittersweet"に続く3rdアルバムが完成しました。
全体的には2ndの延長線上にある音作りになっていますが、そのエッセンスを1stのダンスビートに溶かし込んだ感じになったかな。その時々で思いついたものを並べた結果の産物なだけなんですが(笑)。結果的にはそれ程違和感なくまとまったので良かったかな。
特に1stでは色んなサウンドを混ぜるということを意識していましたが、今回は逆に比較的ストレートにジャンルで区分出来る曲が多いと思います。トラック作りを始めた頃の感覚を思い起こす機会が多かったのもあって、改めて曲作りの面白さを実感した、そんな製作でした。とは言え、例えばコードだったりアレンジ面で色んな試みをしていて、noble.としては新しいエッセンスも多分に含まれていますので、楽しんでもらえたら幸いなのです。
1. Turn Me On
最後の最後に出来た曲。1曲目に置く曲が全然定まらなかった所で、ふと思い付いたアイディアを膨らませて行くうちに「これだ!」と確信して頭に置くことにしました。
オリジナルではハウスビートの曲が全然無かったし、新しいnoble.を提示する意味でもいいアイディアかな、と思っています。先行でリリースした"So High"とは違ったベクトルでJamiroquaiっぽさが出た曲ですね。『Funk Odyssey』っぽくなりましたね(笑)。
2. One By One
シンセのリフを思い付いて、そこから広げて作った曲。
この曲は特に2ndからの流れが色濃く出ているかな、と思ってます。系統としては"Bittersweet"と近くて、ゆったりしたメロディーとタイトなラップが対象的になるような構成にしてます。2つ目のヴァースではビートを倍テンにして更に疾走感を出しているのが大きく違う所かな。
仕事の事やプライベートなことで色々と悩む事があって、「それでも少しずつでも前に進まなきゃ」という自分へのメッセージを歌詞にしています。
3. サンデーモーニングブレンド
大好きなコーヒーをテーマにした曲。
日曜の朝にコーヒーを飲むシチュエーションですが、敢えて夜っぽいコード感のジャズヒップホップにしました。普通なら、例えばボサノバ辺りのエッセンスを入れる所だろうけど、The Pharcydeの"Runnin'"が元ネタはボッサジャズなのに夜感があるのを逆にした感じというか。
スネアに3つの音を重ねたり、ヴァースではメインのピアノのコード弾きを思いっ切りパン振りして逆側にシンセを重ねたりと、耳触りはサラッとしてるけど実は結構トラック数がある曲だったりします。
4. So High (Album Mix)
アルバムの中では後半に出来た曲。一聴するとシンプルなファンクですが、エレピのミックスによってそこはかとなくアシッドジャズ感を上手く出せたかな、と思ってたり。ビートも他の曲以上に複数の音を重ねていて、トラック数も一番多い曲になってます。コード感のお陰か、メロもすんなりと書けて、制作は順調そのものでした。
ちなみに、ラップの歌いだしの「きっとfit 心臓にhit」のフレーズには、朝方の日もまだ昇らない時間にトイレに目が覚めた時に不意に降りてきて、「全部韻踏んでる!」と寝ぼけ眼でテンションが上がったというエピソードがあります(笑)。その1フレーズから一気にラップが書けちゃいました。
ボーカルとビートのミックスを変えて、薄くパーカッションを足したアルバムバージョンです。
5. Dance At Dusk
これは、元々大好きなデトロイトテクノを作ろうと思って制作したんですが、他の曲と並べたときの座りが悪くてビートを丸々差し替えてヒップホップにしました。元々のテクノバージョンのときは、Ken Ishiiさんの"Iceblink"にもインスパイアされてシンセを積んでいったのですが、メインのリフが気に入ってますね。
6. 微炭酸Starlight
これは結構新境地な曲。ちょっとカワイイ感じのピアノのフレーズを軸に、隙間と浮遊感を意識してトラックを組みました。
ビートも跳ね感を出して、炭酸の泡が弾ける感じが表現出来てるんじゃないかな。
サウンドから「微炭酸」というワードが思い浮かんで、その泡を星に比喩するというリリックにしています。
7. Rain Dance
毎度おなじみの2ステップ/UKガラージ系のトラックです(笑)。
やっぱり流行った当時から変わらず好きなビートで、今回も例に漏れず作っちゃいました。
前2枚のアルバムにあった同系統の曲の中でもビートの鳴りが一番好みに仕上がったんです。その1点においてだけでも気に入ってる曲だったりするのですが(笑)、コードも今まで使わなかった進行を取り入れたり、新しいチャレンジを幾つも忍ばせた曲だったりもします。
8. 揺らぐ (Album Mix)
初めての日本語タイトル曲。更に、初めてダンスホールレゲエっぽいビートを取り入れた曲でもあり、初めて夏をテーマにした曲でもあります。
とは言っても、いかにもなダンスホールなトラックにするのは自分らしくないと思い、あくまでビートとマリンバだけをそのテイストにして、上モノはエレピとシンセのコード弾きにしています。この辺のレゲエとR&Bのミックス加減の塩梅は上手く出来たんじゃないかな。トラックは音数も展開も凄く少ないのですが、ボーカルアレンジで上手く展開を付けられたかな、と思ってます。
ボーカルのミックスを変えたアルバムバージョンで収録。
9. You Ain't Know
これは特に何も考えずに勢いで作ったトラック(笑)。
"Discovery"の頃のDaft Punkっぽいサンプルに今っぽいヒップホップビートを合わせたヴァース、浮遊感のある上ネタのフックがスイッチする展開ですが、思ったよりも違和感なくまとめられたかなと思います。
ボーカルに関しては、ラップのフロウも割と今っぽくまとめられたかなと思っています。フックのメロも2パートあって、起伏は少ないけど展開は他の曲より多い。曲としては派手ではないけど結構気に入ってる曲ですね。
10. Lilac
UKガラージュと同じく毎回恒例のドラムンベースを作ろうと思って作った曲です。
コードがかなり凝っていて、これとビートだけでいいや、とさえ思った位に自分の中ではチャレンジングな試みのトラックですね。ビートの鳴りもいい感じかと。
また、フックも主旋律を作らずにハモだけで構成するというのも初めての試みでした。「いつもの」ドラムンベースなんだけど、そこに幾つもの「初めて」が含まれている、派手ではないけど気に入っている曲ですね。
それにしても、これはリミックスが捗りそうな予感(笑)。
11. Sweet Meltin' Mellow
僕のJ Dilla好きが露呈しているインスト。ビートのぶらし方はもう少し極端でも良かったかな、と思ったりもしますが、タイトルの通りメロウで心地良い耳触りを目指してたので結果的にはこのバランスでGoodですね。
インストは、僕の製作のベースにあるものだし、完全に僕の趣味性が全面に出せるので作るのも楽しいです。
12. Heartbeat
先行でリリースした曲。フックのメロディーが自分の中で会心の出来だったりして、今回のアルバムで最も古い曲ですがシングルに採用しました。トラックはかなりシンプルなR&Bテイストなのにヴァースが全部ラップというのは、今まであまりやらなかった展開ですね。
今回のアルバムでは、全体的にラップのキーがかなり低くなっていますがこの曲でのラップがきっかけです。試してみたら自分の中で好感触だったので、全体でこんな発声になっています。
13. oyasumi
ゆったりとしたブレイクビーツに、オールドピアノのループを重ねた曲。作るときからアルバムのラストに置くことを想定していた曲です。
ラップもメロっぽいフロウにして、とにかく穏やかで優しい質感でこのアルバムを終わらせたかったんですが、ある程度狙った所に落とし込めたかな、と思います。
noble. 2nd album "Bittersweet"
1. Bittersweet
2. So Special
3. Hush
4. Tiny
5. Fantasy (Album Mix)
6. Outfit
7. Rendzvous
8. Glitter
9. Vibin'
10. Nostalgia
11. Moonlight
-Bonus Truck-
12. Slow Motion (noble. Remix)
1st "Patterns"が完成して、出来には凄く満足していたけど少しトゥーマッチな感じがしてしまい、その反動でボリューム的にもサウンド的にももっとサラッとしたものを作りたくなったんです。この感覚は作曲を始めてから初めてで、あっという間に曲が出来ていって完成したアルバムです。
トラックメイカーとしてのエゴは前作より後退して、よりメロに比重を置いた作りになったと思います。トラックがライトな質感なので、メロのキャッチーさがより前に出るようにと意識したかな。その分インストを3曲に増量して、こっちでトラックメイカーとしての顔を表現してみたつもりです。
1. Bittersweet
割と早い段階で出来た曲で、完成した時点でアルバムの頭に置こうと決めていた曲。メロの所はエレクトロニカっぽいというか、隙間も多くて無機質な感じ。一方でラップパートは歪んだシンセベースを前面に出して、アルバムの中でも特にタイトなフロウを合わせてみました。対象的なエッセンスを結構すんなりと混ぜられたと思うんですがどうでしょうか。自分でも結構気に入ってる曲だったりします。
2. So Special
1stの後最初に作った曲。ビートはUKガラージュ、2ステップのそれですが、前作の"Tell Me"が生音のシミュレートを中心に組んだのに対して、今回はシンセをメインで組んでテッキーな質感にしてみました。サビのメロを気に入って、"Fantasy"が出来るまではシングル候補だった曲です。
3. Hush
色んなサンプルを重ねながらサクッと作った曲。緩めのハウスビートに、ラップをメインにボーカルを乗せています。今回の中では最終盤で作った曲ですが、かなり肩の力が抜けた出来ですね。今作の雰囲気にマッチしたトラックだったので収録を決めました。
4. Tiny
今回の制作タームで最後の最後に作った曲。たまたま中古でAKAI MPD60を安く購入出来て、それを使いたくて作った曲です(笑)。
僕の手癖でもある途中で倍テンになるパターンですね。これもかなりサクッと、2時間位でプリプロを終わらせちゃった曲なんですが、ビートの鳴りも気に入っていたりします。
5. Fantasy (Album Mix)
この曲のサビのメロは凄く気に入ってて、出来てすぐにシングルにしようと決めました。ラップはもともと別の曲用に作ってたんだけど、リリックもハマるなと思ってバースを半分に分けて入れました。
シンセとベースは80年代っぽい感じにしつつビートはトラップという、noble.らしい感覚も表現出来たかな、と。
ボコーダーを久し振りに使ったり、一聴するとシンプルな中に色々と仕掛けを盛り込めた、気に入ってる曲です。
アルバムに入れるに当たって、ビートを差し替えたアルバムバージョンを新たに制作して収録してます。
6. Outfit
これも凄く気に入ってる曲。ジャズ風味の上モノに太いブレイクビーツを合わせたトラックで、結構タイトなラップを合わせるというnoble.としてはあまりやらなかったスタイル。なんとなくラップのフロウがMummy-Dさんっぽいかな、と思ったり。めちゃおこがましいけど(笑)。
リリックのテーマはファッションなんだけど、もともとそんなに着るものに拘りが無いのに何でこんなテーマを思い付いたんだろう?という(笑)。そのせいか結構時間がかかりましたね。
7. Rendesvous
インスト2曲目。これは、色んなサンプルフレーズをチョップしまくって並べたもので、DTMを始めた頃にやってたサンプリングで作ったので、バックトゥザベーシックがテーマだったり。歌モノは全体的にローテンポが多かったので、インストでアッパーなものを、と思って作った曲です。
8. Glitter
アルバムの最終盤に出来た曲。他の曲も気に入ってはいたもののシングルにするには少しインパクトにかける気がして、キャッチーな要素を今回のアルバムの方向性から外れ過ぎない程度に盛り込んだ曲。
ラップの前半や最後のメロでは3連を多用してて、過去にないチャレンジも盛り込んでいたり。質感はキャッチーだけど実はベースが結構太くなってて、是非いい音で聴いてほしいトラックです。
9. Vibin'
初めてアダルトなテーマでリリックを書いた曲です。例によってトラックを先に作ってて、音からインスピレーションを受けてこんなテーマに。
どことなく90年代のR&Bの雰囲気のあるビートになりましたが、これも僕が個人的に好きな要素なのもあって気に入ってるポイントです。
曲のテーマを感じながら聴いてもらうと、ラップの後半でビートが変わる意味を分かってもらえるかな、と(笑)。ここはTwiggyさんの"このまま"って曲にインスパイアされました。
10. Nostalgia
オールドピアノの音色をシミュレートしたソフトシンセで適当に弾いてたら出来たメロを膨らませて作った曲。作りながら[郷愁]ってワードが浮かんだので、そのままタイトルに。こういうヒップホップ風のビートも久し振りで、アルバムのラストへの導入としていいスパイスになる曲かな、と思います。
11. Moonlight
めっちゃ恥ずかしいんだけど、エレピの弾き語り風にしてみた曲。初めて全編日本語で歌詞を書いて、凄くシンプルな曲にしました。でも、どうしても照れを隠し切れずに後半でいきなりドラムンベースにしちゃいました。とはいえこのスイッチも思ったより違和感なく出来たと思うし、ビートの線が細いのもnoble.としては珍しい作りかも。
過去一、ソングライターとしての顔を前面に出した曲ですね。
-Bonus Truck-
12. Slow Motion (noble. Remix)
トラックメイカーMartin Sunshineさんとコラボした曲のセルフリミックスです。
オリジナルは、Martinさんのトラックに僕がリリックとメロを乗せて制作した曲で、Soundcloudでお聴き頂けます。
このリミックスは、僕のJ Dilla好きが露呈したビートが特徴かな。ハットをぶらして揺らぎのあるグルーヴを作ってみました。
Self-liner notes of "Patterns" by noble.
noble.の1stアルバムが完成しました。「noble.って誰?どんな奴?」という疑問に対する現時点での明確な回答となるような、名刺代わりになるアルバムになったと思います。全部で14曲が収録されていますが、ヒップホップもR&Bもハウスもエレクトロもドラムンベースもトラップも2ステップも、全てが渾然一体となったごった煮スタイル。これが今のnoble.の全てです。
1. Intro
スペースシャトル打ち上げの時の声をサンプリング。トラックはチョップ感を出したくて、最初はサンプリングで作ろうと思ったんですが狙ったテイストのネタが見付からず、結局自分で弾いたものを加工して使ってます。
2. Fly
今回の曲でもぶっちぎりに古い曲。
そもそも、僕が初めて自分で歌った曲でもあります。トラックのイメージはポップなエレクトロハウス。音数も今回の中ではトップクラスに多くて、初めての歌ものでついあれこれと音を足していってしまった結果がコレです。割と気に入ってはいるんですけどね。
ラップも他の曲にはあまりないようなセルフボースティングっぽさもあり、ちょっと荒削りな部分もあります。
これは、作った時から将来アルバムを作る時に最初に入れようと思っていて、そのイメージを崩さずに押し通せました。
3. Who’s Back
これはサビのアイディアが先に浮かんだという稀有なケースで出来た曲。ボコーダーと多重録音のハモ、単独のボーカルが絡む所ですね。
トラックは基本的に一つのコードを延々とループしていて、The NeptunesがプロデュースしたJustin Timberlakeの“Like I Love You”辺りをイメージしてたりします。仕上がりは全然違いますけどね。
歌詞は僕としては珍しいセルフボースティング系。こういう曲はラップの韻に偏って歌詞を書けるから楽しいですね。
4. Mad MaXXX
ゴリゴリのドラムンベースにラップを乗せるというのは、リミックスコンテストで入賞したm-flo loves chelmicoの“RUN AWAYS”みたいなイメージです。EDM以降のドラムンベースではなく、ブレイクビーツ感を出したくてこんな感じに。でも実は、ビートはソフト音源で自分で組んだものでサンプリングは使ってません。同じくドラムンベースをベースにした”One Way Luv”と対になるような感じかな。
5. Foolish
ビートのベースはトラップだけど、90年代のJ Dillaを彷彿とさせる硬いスネアと太いキックでビートを組んでるところがミソかな。あとはTravis Scottの"Sicko Mode"に影響を受けて途中でテンポとノリが変わるんですが、ラップパートではヒップホップに、ラストの所では3連になります。ちなみに3連は、DTMを始めて10年以上経って初めて作りました。
歌詞は唯一の英語詞で、自分としては新しい試みが詰まっていて結構気に入ってる曲の一つですね。
6. hands (Album Mix)
通算3作目のリリースとなった曲。
これ、かなり気に入ってる曲なんです。アルバムでも最後の方に出来た曲なんですけど、それまでは結構音を詰め込みがちだったんですね。ここまで隙間の多いトラックはほぼ初めてだったし、メロディーをトラックとほぼ同時進行で書いたのもかなりのレアケースで、更にサビがほとんど日本語なのも初めてという初めて尽くしな曲ですね。ストレートなラブソングなので、パートナーがいる方はその人を思いながら聴いて欲しいな。
メロディーも結構気に入っているし、手前味噌だけど結構いい曲だと思うんです(笑)。どうでしょう?
7. Know You
シンプルなトラップ系の曲が欲しくて作った曲ですね。特に捻った部分も無くて、制作もスムーズそのもの。多分トラックとメロディーで3時間くらいで粗方プリプロは終わっちゃったと思います。その後歌詞を書いてレコーディングして、デモは1日で完成しちゃいました。
8. Tell Me
これはもう、聴いてすぐ分かるベタな2ステップ。とにかく2ステップが流行った当時から変わらず大好きで、そこを狙って作った曲ですね。エレピとストリングスでメロウな歌パートと、急にファンキーになるラップパートの対比がいい感じかな、と。
歌詞は割と実体験で、急に彼女の機嫌が悪くなったんだけど何故か分からないという、鈍い男心を歌ってます(笑)。
9. DAWN
メロウなR&Bとベース系のサウンドをミックスさせる、というコンセプトを思い付いて作った曲です。サビの所のシンセはかなり音作りに時間がかかっていて、アタックとリリースの加減だったり鳴り自体も結構試行錯誤して出来たものだったりします。そのせいかこの曲のサビの部分はアルバムでも特に気に入っている所ですね。
歌詞は珍しくメッセージ性のあるものにしていて、「前を向いていこう」的な分かり易いものです。逆にトラックは夜感のある部分からドーンと盛り上がるような展開にしていて、タイトルの「夜明け」を表現したつもりです。
10. Patterns
アルバムのタイトルトラックなのにインストという、僕の捻くれた部分が現れた曲です(笑)。曲を並べていて、”DAWN”と次の“The WAVE”がどうしても繋がりが悪いと思ったので、繋ぎの意味もあります。
それにしても、久しぶりのインスト制作は楽しかったなぁ。手癖だけで2時間位でプリプロが終わっちゃいました。
11. The WAVE
ラップをメインにした曲を作ろうと思って、”Mad Maxxx”より全然先に出来ていた曲。元々はブレイクビーツで作った2ステップみたいなトラックだったんだけど、既に2ステップを取り入れた曲があるし、逆に4つ打ちが全然ないじゃんと思ってトラックを差し替えました。m-floのリミックスコンテストで頂いたシーケンサーを初めて使ってフレーズを組んでたら、何故かどんどんEDMテイストになっちゃった(笑)。
12. One Way Luv
Lab. Funk名義でリリースした最初で最後の曲(笑)。
ドラムンベースをベースにしつつR&Bとトラップを掛け合わせたハイブリッドなトラックと、そこに乗るメロディーの感じもいい感じだな、と思ってデビュー曲にしました。こういう複数の音楽の要素をミクスチャーするのが自分の個性というか強みかなぁと思っているので、そこをかなり前面に押し出せていると思います。
年甲斐もなく片思いした男心を歌っちゃってます(笑)。
13. Stay
タイトルそのままズバリでステイホーム推奨ソングです。コロナが蔓延した頃に作っていて、好きな人とステイホームを楽しもうという内容になっています。
トラックは結構スタンダードなR&Bですが、甘めなウワモノに対して歪んだシンセベースを重ねたり太めのビートを合わせたりしていて、ただ甘いだけにしないようにはしましたね。ステイホームを楽しもうというメッセージの裏に、この理不尽な出来事へのフラストレーションとか、そういうある種マイナスな感情も込めたつもり。
14. Reconstructed
noble.に改名して初のリリースとなった曲です。これも割と前から作ってあった曲なんだけど、フックの部分がずっと空白のままだったんです。アルバムの中でも特に歌詞が抽象的なものだったので、サビで下手に言葉を入れるのではなく、ボーカルをチョップして意味を持たないものにしようと思い付いてこんな形に。
ボーカルは全くハモやコーラスを入れてなくて、一本の声だけになってます。一度ハモを入れてみたんだけど、トラックとの兼ね合いやメロの感じを考慮するとハモは要らないな、と思って引き算した曲ですね。